| 6月16日(ブルームバーグ):民主、自民、公明、みんな、社民、国民新の6党の有志議員は16日、記者会見し、東日本大震災からの復興財源は増税によらず、復興債を日銀が原則として全額買い切りオペレーションで購入することによって賄うよう求める声明文を発表した。 会見には自民党の安倍晋三元首相、民主党の松原仁衆院議員(デフレ脱却議連会長)、みんなの党の渡辺喜美代表、国民新党の亀井亜紀子政調会長らが出席。自民党の山本幸三衆院議員によると、6党の211人が賛同署名しているという。 声明文は復興財源を増税で賄うことについて「国民1人当たり数十万円にも上る大増税になる可能性があり、これでは10年以上もデフレが続いている日本経済へのダメージは計り知れない」と反対を表明。その上で、当面の対応について「政府と日銀の間で政策協定(アコード)を締結し、必要な財源調達として政府が発行する震災国債を日銀が原則全額買い切りオペするよう求める」と提唱している。 有識者で構成する東日本再震災構想会議(議長・五百旗頭真防衛大学学長)は11日に発表した提言骨子案で、復興財源について「将来世代に負担を先送りすることなく今を生きている世代で確保」と指摘。国債の償還財源については「既存歳出の見直しが必要。基幹税を中心に、政府において多角的な検討」と明記しており、増税の検討を事実上促している。 10日に衆院を通過した復興基本法案は復興債発行について「他の公債と区分して管理するとともに、別に法律で定める措置その他の措置を講ずることにより、あらかじめ、その償還の道筋を明らかにする」との考え方を示している。 |